「がたごと、がたごと」と響く足音
知恵と勇気で道を切り拓く、やぎたちの挑戦
山へ太りに行くために、橋を渡ろうとする三びきのやぎ。しかし、その橋の下には恐ろしい怪物が待ち構えていました。
瀬田貞二さんの力強い訳と言葉のリズムが、子どもたちの心を一瞬で物語へと引き込む北欧の傑作。どう読み聞かせに活かしますか?
はい、SIKOMU編集部です。今回紹介する絵本は圧倒的な力強さと爽快感を味わえる物語です。
この絵本のあらすじ
名前はみんな「がらがらどん」。三びきのやぎは、山で美味しい草を食べて太るために、谷川の橋を渡らなければなりません。
しかし、橋の下には気味の悪い「トロル」が住んでいて、渡ろうとするやぎを飲み込もうと狙っています。小さいやぎ、中くらいのやぎは、知恵を絞ってトロルをやり過ごそうとしますが……。
最後にやってくる「大きいやぎのがらがらどん」の圧倒的な迫力は、見る者の魂を揺さぶります。
三びきのやぎのがらがらどん
荒々しい絵のタッチと、力強い「戦い」の描写。子どもたちが夢中になる、これぞ昔話という一冊です。
恐怖に打ち勝つ「自立」の物語
【試練の橋を渡り、なりたい自分になる】
橋を渡るという行為は、人生における「挑戦」や「試練」の象徴でもあります。やぎたちが目的を果たすために一歩を踏み出す姿は、子どもの自立心を力強く後押ししてくれます。
恐怖の対象であるトロルに堂々と向き合う勇気。それは、単なる強さだけでなく、自分の未来を自分で勝ち取るという気高い決意そのものです。
大人が読むと、困難に立ち向かうための「覚悟」を思い出させてくれる、エネルギーに満ちた一冊です。
この物語を読んで感じたこと(感想)
最後の一匹が橋に足を踏み入れた瞬間、物語のテンションは最高潮に達します。
手に汗握るトロルとの対決。そして、その後に訪れる「チョキン、パチン、ストン」という締めくくりの言葉。この落差が、読み手に言葉にできないほどの爽快感をもたらします。
「正しく戦い、正しく勝つ」。そんな潔さが、この物語を何十年経っても色褪せない名作たらしめている理由だと感じます。
振り返り:この本が教えてくれたこと
「人生には戦わなければならない時がある」という真理を、一切の妥協なく描き出した一冊。
ただ優しいだけではない、力強く運命を切り拓いていく「男気」や「生命の躍動」を、子どもたちの心に鮮烈に刻み込んでくれます。
読み聞かせの際は、ぜひ足音のオノマトペを心を込めて演じてみてください。物語の熱量がより一層伝わるはずです。
この絵本を読んだあと
少しだけ強くなれる「心の踏ん張り」
何か大きな問題に直面したとき、この「がらがらどん」たちの力強い足音を思い出してください。
知恵を使い、時を待ち、そしてここぞという時に全力を出す。そんな勇気が、あなたの中にも必ず眠っているはずです。
試練の橋を渡りきった先にある、青々とした豊かな山。そこへたどり着くまでの道のりを、誇りを持って歩んでいきましょう。
三びきのやぎのがらがらどん
荒々しい絵のタッチと、力強い「戦い」の描写。子どもたちが夢中になる、これぞ昔話という一冊です。

