ことのは帳あそび
Webアプリ / 無料・登録不要

スキマ時間に小説を書き、文庫本の形に仕上げられる執筆手帳。

No.005SIKOMU
あそび

ことのは帳の使い方スマホで小説を書いて、文庫本の形に仕上げる

ことのは帳を開く

「ことのは帳」は、スマホで小説を書ける無料のWebアプリです。章とシーンに分けて物語を組み立て、縦書きの画面で本文を書き、書き上げたら文庫本のような形に仕上げてPDFで残せます。

登場人物や舞台になる場所を「資料」として登録しておけば、執筆中にいつでも見返せます。誤字や表記の乱れを知らせる校正や、言い回しの言い換えを提案する機能もあります。

この記事では、アプリに入っている見本の小説『灯り坂の郵便屋』を使って、書き始めてから本にするまでの流れを実際の画面で紹介します。

このアプリを作ったきっかけ

文学を、もっと身近に、ポケットの中へ。そんな思いから作ったアプリです。

机に向かってじっくり物語を紡ぐ時間も素敵です。でも、ほんの少しのスキマ時間や、出先のふとした瞬間に「あ、いいアイデアが降ってきた」と感じることがあります。そのきらめきを逃さず、そのまま形にできたら――。

ことのは帳は、日常のすき間にそっと寄り添い、自分だけの物語を少しずつ育てていける執筆パートナーです。思い立ったその瞬間が、物語の続きのはじまりになります。

最初の画面

アプリを開くと、書きかけの作品の「続きを書く」と、作品の一覧が並びます。字数や原稿用紙に換算した枚数、書き上がったシーンの数がひと目でわかるので、どこまで進んだかを確かめながら書き進められます。

ことのは帳の最初の画面。続きを書くの欄に見本の作品『灯り坂の郵便屋』があり、字数1,050、原稿用紙4枚、書けたシーン3/4と表示されている
書きかけの作品の続きから、すぐに書き始められます。

「新しい小説を書く」から始めるほか、すでに書いた原稿をPDFやテキストファイル、コピーした文章から取り込むこともできます。取り込むときは「第一章」「プロローグ」などの行を章の見出しに、「◇」だけの行や空行をシーンの区切りとして自動で分けてくれます。

まずはどんなことができるのかを見たい場合は、「見本の小説で使い方を見る」を押すと、見本の作品が入ります。

章とシーンで物語を組み立てる

作品を開くと、目次の画面になります。物語は「章」と、その中の「シーン」に分けて管理します。

作品の目次画面。題名と著者名の下に字数や原稿用紙の枚数があり、第一章の中に坂の上の郵便局、百八段の石段の2つのシーンが、あらすじと書けたの印とともに並んでいる
シーンごとに、あらすじ・字数・場所・登場人物が表示されます。

シーンには、あらすじ、いつの出来事か、視点の人物、場所、登場する人物などを設定できます。進み具合は「構想」「執筆中」「書けた」の3段階で印をつけられるので、書き上がっていないシーンがすぐにわかります。

シーンの順番は入れ替えたり、別の章に移したりできます。思いついた場面から書いて、あとで並べ替える書き方にも向いています。画面の右端には、紙の本のようなインデックスがあり、章や登場人物の一覧へすぐに移動できます。

縦書きで本文を書く

シーンを押すと、執筆画面が開きます。縦書きと横書きは、上のボタンでいつでも切り替えられます。

縦書きの執筆画面。上部にシーン名とあらすじがあり、本文が縦書きで表示されている。下にはこのシーンの字数と作品全体の字数、自動保存の表示がある
縦書きの執筆画面。書いた内容は自動で保存されます。

画面の上には、かぎ括弧「」『』や、三点リーダー「……」、ダッシュ「――」を一度で入れられるボタンが並んでいます。スマホでは打ちにくい記号も、迷わず入力できます。

漢字にふりがなを付ける「ルビ」や、文字の横に点を打つ「傍点」、段落の字下げにも対応しています。ルビは本文中に「|漢字《かんじ》」の形で書くこともできます。

画面の下には、そのシーンと作品全体の字数が表示され、書いた内容は自動で保存されます。気に入った一節は「画像にする」で縦書きの画像にして、SNSで共有することもできます。

登場人物や舞台を「資料」にまとめる

物語の設定は「資料」に登録しておきます。資料の種類は、人物、場所、用語・道具、組織などです。

資料の画面。人物3、場所2、用語・道具1などの切り替えがあり、汐見ハル、竹井、ミオの3人の人物が、役割と紹介文とともに並んでいる
人物・場所・用語などを、種類ごとに登録できます。

人物には、名前と読み、役割、年齢、外見、性格、口調や一人称、生い立ち、目的、ほかの人物との関係などを書き残せます。項目は自分で増やすこともできます。

資料は、執筆画面の「資料」ボタンからいつでも開けます。そのシーンに設定した人物や場所に加えて、本文に名前が出てくる資料も自動で表示されます。書いている途中で「この人の一人称は何だったか」と迷っても、画面を切り替えずに確かめられます。

執筆画面の下から資料の一覧が開いたところ。このシーンの設定として汐見ハル、ミオ、岬の灯台が、本文に出てくる資料として宛先のない手紙が表示されている
執筆中に、そのシーンに関係する資料だけを呼び出せます。

呼び名を登録しておけば、本文に「ハル」とだけ書いても「汐見ハル」の資料として表示されます。

校正で、誤字や表記の乱れを見つける

執筆画面の「校正」を押すと、そのシーンの中の気になる箇所を知らせてくれます。下の画面は、見本の文章の最後に、わざと間違いを含んだ一文を書き足して試したものです。

校正の画面。5か所の警告があり、汐見ハリが資料の汐見ハルと1字違うこと、助詞の「を」が重なっていることなどが表示され、直すボタンと無視ボタンが並んでいる
登場人物の名前の打ち間違いまで見つけてくれます。

書き足した「汐見ハリは手紙をを鞄にしまい、ゆっくりと振り返った。。『また来るよ…。』」という一文に対して、次の5か所の警告が出ました。

  • 「汐見ハリ」が、資料の「汐見ハル」と1字違う
  • 助詞の「を」が重なっている
  • 句読点「。。」が重なっている
  • 三点リーダーは「……」と2つ続けて書くのが一般的
  • 閉じ括弧の前の「。」は、小説では付けないのが一般的

それぞれ「直す」を押すとその場で修正され、会話文でわざと崩している言葉などは「無視」を押せば、次から警告されません。校正では、誤字・誤変換、言葉の誤用、ら抜き言葉、重ね言葉、同じ語のくり返し、括弧の閉じ忘れなども調べます。作品全体の表記ゆれをまとめて確認することもできます。

なお、すべての間違いが見つかるわけではないので、最後は自分の目で読み返すようにしてください。

表現の提案とメモ

「表現」を押すと、シーンの中で言い換えられそうな言葉と、その候補が表示されます。見本のシーンでは「見て」に対して「目を向けて」「見遣って」「見据えて」、「少し」に対して「わずかに」「幾分」などが提案されました。同じ言い回しが続いてしまうときに便利です。よく使う言い換えは、自分の言い回しとして登録しておけます。

「メモ」には、思いついたセリフや場面、伏線、設定などを書き留めておけます。メモの内容は、あとからボタン一つで本文に入れられます。出先でアイデアだけ書いておき、時間のあるときに本文へ育てていく、という使い方ができます。

文庫本の形に仕上げる

作品の画面の「本にする」では、書いた小説を本の形に組み上げます。

本にする画面。紺色の表紙に縦書きで題名『灯り坂の郵便屋』と著者名が入った本のプレビューがあり、下に本の形で読んでみるボタンと、校正の結果が表示されている
表紙の色や模様、判型、文字の大きさなどを選べます。

選べるのは、表紙の色と模様(無地、枠、題簽、帯、青海波)、縦書きか横書きか、判型(文庫、四六判、A5)、文字の大きさ、字体(明朝、ゴシックなど)、シーンの区切り方などです。登場人物の紹介ページ、目次、奥付も自動で作られ、ページの端に章のインデックス(ツメ)を入れることもできます。

「本の形で読んでみる」を押すと、実際の本のようにページをめくって読めます。

本の形で読む画面。文庫本のページのように、本文が縦書きで組まれて表示されている
文庫本のページのように組まれた本文を、めくって読めます。

読むときは、1ページずつめくる表示のほか、一文ずつ表示する読み方も選べます。自分の書いた文章を本の形で読み返すと、画面で書いているときには気づかなかった文のリズムや、言葉の重なりが見えてきます。

仕上がった本は、全体、表示中のページだけ、または範囲を指定してPDFにできます。スマホでは共有の画面が開くので、LINEやメールでそのまま送れます。「完成!本にして本棚へ」を押すと、最初の画面の本棚に並びます。

データの保存について

書いた作品は、お使いのスマホやパソコンのブラウザの中だけに保存され、外へ送られることはありません。

機種変更やブラウザのデータ消去に備えて、設定の「バックアップを保存」で、ときどきすべての作品を保存しておいてください。作品ごとにファイルとして保存して、別の端末へ移したり、人に渡したりすることもできます。

よくある質問

Q. 無料で使えますか?

A. はい、すべての機能を無料で使えます。アカウント登録も必要ありません。

Q. パソコンでも書けますか?

A. 書けます。スマホで書いた作品をパソコンで続けたいときは、作品をファイルで保存して、パソコンのことのは帳で取り込んでください。

Q. 他のアプリで書いた原稿を移せますか?

A. 移せます。PDFやテキストファイルのほか、ほかのアプリからコピーした文章を貼り付けて取り込めます。ページ番号や、毎ページに入っている題名の行を消したり、PDFの折り返しで切れた行をつないだりもできます。

Q. スマホのホーム画面に置けますか?

A. 置けます。iPhoneはSafariの共有ボタンから「ホーム画面に追加」、AndroidはChromeのメニューから「ホーム画面に追加」を選ぶと、アプリのように開けるようになります。

まとめ

ことのは帳は、物語を章とシーンに分けて組み立て、縦書きで書き、資料と校正に支えられながら書き進め、最後は文庫本の形に仕上げるところまでを、スマホ一つでできるアプリです。

通勤の電車の中や、寝る前の数分でも、物語は少しずつ育っていきます。まずは見本の小説を開いて、縦書きの画面で一行書いてみてください。

ことのは帳を使ってみるこの記事の内容を、実際に試してみてください。
ことのは帳を開く